
疾患・症状Diseases
肩の病気・症状

こんなお悩みありませんか?
- 腕を上げると肩に痛みが走る
- 夜、寝返りを打つたびに肩が痛くて目が覚める
- 肩のこりがひどく、頭痛や吐き気も出る
- 重い荷物を持ったあとから肩の動きが悪くなった
- スポーツや作業中に肩を痛めてから治らない
肩の不調は「疲れや使いすぎ」と思われがちですが、放置すると悪化し、治療に長期間を要することがあります。早めの受診が、日常生活への復帰を早める第一歩です。
肩の病気や症状の概要
肩関節は、腕の動きを支える重要な関節であり、可動域が非常に広い反面、不安定な構造をしています。そのため、筋肉や腱、靭帯、関節包などに負担がかかりやすく、日常生活やスポーツでの使用頻度も高いため、障害や炎症が起こりやすい部位です。
加齢や使いすぎ、姿勢不良、外傷など、さまざまな要因が肩の病気や症状を引き起こします。代表的な病気には、五十肩(肩関節周囲炎)、腱板断裂、肩インピンジメント症候群、石灰沈着性腱板炎、反復性肩関節脱臼などがあります。
症状が軽くても放置すると、可動域制限(肩が上がらない・回らない)や慢性的な痛みに移行し、生活の質(QOL)を大きく損なう可能性があります。早期診断と適切な治療が、肩の健康を守るための重要なポイントです。


肩の症状一覧
肩の症状には、病気に特有のものから、複数の病気で共通してみられるものまで様々です。以下の表で、代表的な症状と考えられる病気、受診の目安をまとめました。
症状 | 考えられる主な病気 | 受診の目安 |
---|---|---|
肩の痛み | 肩関節周囲炎(五十肩、四十肩)、腱板断裂、石灰沈着性腱板炎 | 数日続く場合、夜間痛がある場合 |
肩が上がらない | 肩関節周囲炎(五十肩、四十肩)、腱板断裂、拘縮 | 日常生活に支障がある場合 |
夜間痛 | 肩関節周囲炎(五十肩、四十肩)、腱板断裂、石灰沈着性腱板炎 | 眠れないほどの痛みがある場合 |
肩の腫れ | 骨折、脱臼、滑液包炎、変形性関節症や関節リウマチによる関節炎 | 外傷後や疾患に伴う著しい疼痛がある場合 |
肩のこり | 頚肩腕症候群、頸部筋筋膜炎 | 長期化、頭痛を伴う場合 |
投球時の痛み | 関節唇損傷、インピンジメント症候群、野球肩 | スポーツ活動に支障がある場合 |
肩の変形 | 鎖骨骨折、肩鎖関節脱臼、肩関節脱臼 | 外傷直後や強い痛みがある場合 |
肩の可動域制限 | 肩関節周囲炎(五十肩、四十肩) | 数週間以上改善しない場合 |
肩の違和感・だるさ | 腱炎、滑液包炎、関節炎 | 数日続く、または痛みや発熱症状が続く場合 |
肩から腕への放散痛 | 腱板断裂、神経損傷、頚椎症性神経根症 | 日常生活に支障がある場合 |
※症状が軽微であっても放置すると重症化するケースがあります。特に神経症状(しびれ、麻痺など)や日常生活に支障がある場合は、速やかに医療機関への受診をおすすめいたします。
肩の病気一覧
肩の病気は多岐にわたり、それぞれ症状や治療法が異なります。以下の表では代表的な病気を幅広く挙げ、それぞれの特徴や原因、治療法を簡潔にまとめています。
病名 | 特徴・症状 | 主な原因 | 主な治療法 |
---|---|---|---|
四十肩・五十肩(肩関節周囲炎) | 肩の痛みと可動域制限、夜間痛 | 加齢、使いすぎ | 投薬、リハビリ、注射 |
腱板断裂 | 肩の挙上困難、夜間痛 | 加齢、外傷 | 投薬、リハビリ、手術 |
石灰沈着性腱板炎 | 急激な肩の痛み、夜間痛 | 腱への石灰沈着 | 投薬、注射、リハビリ |
肩インピンジメント症候群 | 腕の挙上時の痛み | 肩峰下の摩擦 | 投薬、リハビリ、注射 |
反復性肩関節脱臼 | 肩が繰り返し外れる | スポーツ外傷、靭帯損傷 | 手術、リハビリ |
上腕二頭筋長頭腱炎(断裂) | 肩前方の痛み、肘屈曲時の筋力低下 | 繰り返し動作 | 投薬、リハビリ、注射、手術 |
関節唇損傷(SLAP損傷) | 投球時の肩痛 | スポーツ外傷 | 投薬、手術、リハビリ |
肩鎖関節脱臼 | 肩の腫れ、変形 | 転倒や外傷 | 保存療法、手術 |
鎖骨骨折 | 肩の変形と痛み | 転倒、外傷 | 保存療法、手術 |
肩関節拘縮 | 肩の動きが極端に制限 | 長期不動、外傷後 | 投薬、リハビリ、注射、手術 |
肩峰下滑液包炎 | 肩の動作時痛 | 摩擦、炎症 | 投薬、リハビリ、注射 |
上腕骨近位端骨折 | 高齢者の転倒で多発 | 外傷 | 保存療法、手術 |
肩甲骨骨折 | 肩甲部の痛み | 外傷 | 保存療法 |
神経損傷(腋窩神経麻痺、腕神経叢麻痺など) | 感覚障害、筋力低下 | 外傷、圧迫 | 保存療法、リハビリ、手術 |
※ここに記載している病名や特徴は代表的なものであり、個々の症状や治療法は患者様の状態によって異なります。正確な診断や治療方針については医療機関での診察を受けてください。
肩の病気・症状の原因
肩の病気や症状は、日常生活やスポーツ、加齢など、さまざまな要因が関わって発症します。中には複数の要因が重なって悪化するケースもあり、早めの予防や対策が大切です。以下に主な原因とリスク要因をまとめます。
加齢による関節や腱の変化
- 腱や軟骨の摩耗、変性
- 血流低下による組織の脆弱化
使いすぎ(オーバーユース)
- スポーツ(野球、テニス、水泳など)の反復動作
- 重労働や家事での繰り返し動作による負担
外傷や事故による損傷
- 転倒や衝突による骨折や脱臼
- スポーツ外傷、交通事故などの急激な衝撃
長時間の不良姿勢
- 猫背による首・肩・背部の筋肉への負担増加
- デスクワークやスマートフォン使用による筋肉の緊張
筋力や柔軟性の低下
- 肩周囲の筋力低下による関節の不安定化
- 柔軟性低下による可動域制限と負荷集中


これらの要因は単独ではなく、複合的に絡み合って肩の症状を引き起こすケースも多いため、生活習慣の見直しと早期の対応が予防につながります。
当院で行う治療法
吉野整形外科では、患者様一人ひとりの症状に応じて、適切な治療法をご提案しています。診察後に最適な治療プランを立て、症状改善と再発予防をサポートいたします。
保存療法(非手術的治療)
- 投薬治療(消炎鎮痛剤・筋弛緩剤などによる症状の軽減)
- 注射治療(神経ブロック注射・ステロイド注射)
- 装具療法(固定具やサポーター)
- ギプス療法
- 理学療法(運動療法・物理療法)
手術療法(外科的治療)
- 腱板修復術
- 関節鏡視下手術
- 骨折や脱臼の整復術

当院では、可能な限り身体への負担が少ない治療法を選択し、患者様が安心して治療を受けられる環境づくりを徹底しています。
肩の病気や症状の予防
肩の病気や症状は、日常生活でのちょっとした工夫や習慣で予防できるものが多くあります。特に加齢や使いすぎによる障害は、日々のケアで発症リスクを大きく下げることが可能です。ご自宅でも簡単に取り入れられる予防法をご紹介します。
正しい姿勢を心がける
- 猫背を改善し、肩関節にかかる負担を減らす
- デスクワーク時は背筋を伸ばし、肘の高さを机と合わせる
肩や肩甲骨のストレッチを習慣化する
- 肩甲骨を寄せる運動や肩回しで可動域を広げる
- 腕を前後や左右に大きく動かし、筋肉を柔らかく保つ
肩周囲の筋力トレーニング
- 軽いダンベルやチューブを使った筋トレで安定性を高める
- インナーマッスル(肩の深層筋)を鍛える運動を取り入れる
無理な動作や過負荷を避ける
- 重い荷物は片側だけで持たず、両肩に均等に負荷をかける
- 繰り返し動作の前後にはウォーミングアップを行う
睡眠環境の改善
- 枕の高さやマットレスの硬さを見直し、首や肩への負担を軽減する
- 横向きで寝る場合は、頭から首がまっすぐになるよう枕の高さを調整する


これらの予防法は、肩に不調がない方にも有効です。習慣化することで、将来的な肩のトラブルを防ぎ、快適な生活を維持することができます。
よくある質問(Q&A)
首の病気や症状に関して、患者様からよくいただく質問を掲載しています。ぜひ参考にしてください。
肩こりは筋肉の緊張によるもので、放置すると慢性化し頭痛や自律神経失調症の原因にもなります。
数か月〜数年かけて自然に改善する場合もありますが、リハビリで可動域を改善することで回復を早められます。
放置すると断裂が広がり、手術が必要になることもあります。早期受診が望ましいです。
関節鏡手術などは日帰りや短期入院で可能な場合もありますが、手術内容によって異なります。
姿勢改善、筋力維持、適度な運動、ストレッチで予防可能です。
冷却して安静にし、早期に受診してください。
急性期は安静にし、慢性期は拘縮を予防するために、リハビリを行う必要があります。
肩に負担がかからない枕やマットレスを選ぶことは大切です。
一時的な緩和は可能ですが、原因によっては治療が必要です。
肩の病気や症状は「吉野整形外科」へ
吉野整形外科は、肩の病気や症状の治療に豊富な経験と実績を持つ整形外科クリニックです。診察では患者様一人ひとりの症状に丁寧に向き合い、適切な診断と最適な治療を提供します。
- 丁寧で分かりやすい説明
- 一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療
- 手術を避けるための保存療法・リハビリにも力を入れている
- 痛みの軽減だけでなく、再発予防・健康維持までサポート
肩の痛みや不調でお悩みの方は、ぜひお気軽に吉野整形外科へご相談ください。
私たちが責任をもってサポートいたします。