専門外来Outpatient Speciality
再生医療専門外来
吉野整形外科の再生医療専門外来では、これまでの保存療法では十分な改善が得られない痛みに対する「第3の選択肢」として、患者さまご自身の血液を用いたPRP療法を行っています。保存療法と手術のあいだに位置する治療選択肢として、お一人おひとりの症状や画像所見などを確認し、適応を見極めたうえでご提案します。まずはお気軽に再生医療専門外来へご相談ください。
※専門外来では、一般整形外科の診療も行っておりますので、どうぞ安心してご受診ください。
※PRP療法をご希望の場合も、まずは通常の整形外科診療で症状の原因やPRP療法の適応を確認します。
こんなお悩みありませんか?
- ヒアルロン酸注射を続けているが、膝の痛みがなかなか改善しない
- 痛み止めや湿布、リハビリテーションなどを続けても十分な改善が得られない
- 手術はできれば避けたい、あるいは仕事や家庭の事情で今は手術を受けることが難しい
- テニス肘やアキレス腱炎など、腱の痛みが長引いてなかなか治らない
- スポーツを続けながら、痛みと付き合う方法を探している
このような「これまでの保存療法では改善しきれない痛み」に対する新たな治療選択肢の一つとして再生医療専門外来で行うPRP療法があります。
再生医療専門外来について
従来、整形外科の治療は「保存療法(薬・注射・リハビリテーションなど)」と「手術療法」の大きく2つに分けられてきました。PRP療法は、そのあいだに位置する“第3の選択肢”の一つとして、近年広がりつつある治療法です。
当院の再生医療専門外来では、厚生労働省への「再生医療等提供計画」が受理されたことを受け、2026年9月よりPRP療法(再生医療)を開始しました。整形外科専門医である院長が、診断から治療方針の決定、PRPの注射、その後のリハビリテーションまで一貫して担当します。
新しい治療が加わっても、当院の診療の基本的な考え方は変わりません。
まずは症状の原因をしっかり見極めたうえで、薬物療法やリハビリテーション、注射などの保存療法を基本に治療を進めます。そのうえで、保存療法を続けても十分な改善が得られない一方で、まだ手術に踏み切る段階ではない方や、できるだけ手術を避けたい方に対して、再生医療専門外来で行うPRP療法を「第3の選択肢」の一つとしてご提案します。
PRP療法とは
PRP療法とは、患者さまご自身の血液から血小板を多く含む成分(PRP:多血小板血漿)を取り出し、痛みのある関節や腱などに注射する治療法です。
血小板には、傷ついた組織の修復にかかわるさまざまな「成長因子」が含まれています。PRP療法は、こうした「体にもともと備わっている修復力」を活かし、濃縮された血小板を痛みや炎症のある場所に直接届けることで、組織の修復過程や炎症に働きかけるという考え方の治療です。
治療では、採血した血液を遠心分離器にかけて血小板を多く含む成分(PRP)を分離・作製し、関節内や腱・腱付着部などに注射します。患者さまご自身の血液由来の成分を用いるため、アレルギーや拒絶反応が起こりにくいことも、この治療の特徴です。
PRP療法は海外でも行われており、メジャーリーグで活躍するスポーツ選手のけがや関節・腱の治療に用いられていることでも知られています。
【関節の痛み】
変形性膝関節症をはじめとする股関節、肩関節、足関節、手指などの変形性関節症
関節軟骨の変性や関節内の炎症などによって生じる痛みに対して、PRPには関節内の炎症を抑え、組織の修復を助ける働きが期待されています。「ヒアルロン酸注射を続けているが十分な改善が得られない」という方や、できるだけ手術を避けたい方にとって、治療選択肢の一つとなる場合があります。
【腱・腱付着部の障害】
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)/ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)/アキレス腱障害/足底腱膜炎/膝蓋腱炎(ジャンパー膝)など
腱や腱の付着部は血流が乏しく、慢性化すると治療に時間がかかることがあります。こうした慢性腱障害に対して、従来の保存療法で十分な改善が得られない場合には、PRPを直接患部に投与するこの治療が、新たな選択肢の一つとなることがあります。 テニス肘などの腱や腱付着部の痛みに対してステロイド注射が行われることがあります。ステロイドには強い抗炎症作用がある一方で、繰り返し使用することで腱組織に影響を及ぼす可能性があるため、注射の回数には注意が必要です。PRP療法は患者さまご自身の血液由来の成分を用いるため、ステロイドによる影響を避けたい場合や、繰り返しのステロイド注射が適さない場合にも、治療選択肢の一つとなり得ます。
当院では長年、足の疾患を専門に診療しており、アキレス腱障害や足底腱膜炎などの慢性的な痛みに対しても、診察や画像検査で病態を確認したうえで、従来の保存療法に加えてPRP療法が適しているかどうかを判断します。
【筋肉・靱帯の損傷】
肉離れなどの筋損傷/靱帯損傷
スポーツによるケガの領域でも、組織の修復過程を助ける目的でPRP療法が用いられることがあります。対象はスポーツ選手に限らず、仕事や日常生活のなかで生じた筋肉・靱帯の損傷についても、損傷の部位や程度、経過などによって治療対象となる場合があります。 このように、PRP療法は「膝」や「スポーツのケガ」だけに限られた治療ではなく、関節・腱・筋肉・靱帯など、さまざまな運動器の障害に対して用いられています。 ※当院の再生医療専門外来では、診察や画像検査によって症状の原因や病状の程度を確認したうえで、再生医療等提供計画に基づきPRP療法の適応を判断します。変形性関節症では、関節の変形が高度に進行している場合など、PRP療法よりも手術療法を含む他の治療が適していることがあります。
PRP療法の効果と適応
PRP療法の効果には個人差があります。これまでの国内外の多くの研究では、変形性膝関節症に対するPRP療法により、痛みや関節機能の改善が期待できることが報告されています。また、一部の腱・腱付着部障害に対しても、PRPに含まれる成長因子が腱組織の修復過程に働きかけることで、疼痛や機能の改善が期待されています。
一方で、患者さまご自身の血液を用いる治療であるため、PRPに含まれる血小板などの状態にも個人差があります。また、疾患の種類や重症度、罹患期間、年齢、活動レベルなども人によって異なるため、こうしたさまざまな要因が治療効果に影響すると考えられています。

大切なのは、PRP療法が組織の修復過程や炎症に働きかける治療であり、すり減って失われた関節軟骨を元通りに再生させる治療ではないということです。そのため、一般的には、変形が高度に進行した関節よりも、軽度から中等度の段階で検討されることの多い治療です。
当院では、PRP療法で最も重要なのは、治療を行うことそのものではなく、その患者さまにPRP療法が本当に適しているかを判断する「適応の見極め」だと考えています。再生医療専門外来では、レントゲンや超音波(エコー)などの画像検査と診察をもとに、症状の原因や病状の程度、これまでの治療経過などを総合的に判断し、PRP療法が適していると考えられる場合に、「第3の選択肢」の一つとしてご提案します。
治療の流れ
当院の再生医療専門外来では、まず診察と画像検査によってPRP療法の適応を確認したうえで、治療を進めます。
①診察・検査
症状や診察所見、レントゲンや超音波〈エコー〉などの画像所見から、痛みの原因と病状を確認し、適応を判断します。
②採血
患者さまご自身の血液を採取します。
③PRPの作製
採血した血液を遠心分離器にかけ、血小板を多く含む成分(PRP)を分離・作製します。
④患部への注射
作製したPRPを、関節内や腱・腱付着部などの治療部位に注射します。
⑤経過観察
治療後の症状や経過を確認し、必要に応じてリハビリテーションを併用しながら、改善の程度をみていきます。
費用
「PRP療法は健康保険が適用されない自由診療となります。
PRP療法 1回 :70,000円(税別)/ 77,000円(税込)
PRP療法 3回セット:180,000円(税別)/198,000円(税込)
症状や部位によっては、複数回の治療を検討することもあります。
上記料金には、PRP療法当日の診察、採血、PRPの作製、注射にかかる費用すべてが含まれています。 なお、PRP療法当日に何らかの理由で新たにレントゲンや超音波(エコー)などの検査が必要となった場合には、その検査についても自由診療として別途ご負担いただく場合があります。通常は、PRP療法を行う前の診察時に必要な検査をすべて済ませたうえで治療を行いますので、PRP療法当日に別途検査費用がかかることは原則ありません。
リスク・副作用
PRP療法は、患者さまご自身の血液由来の成分を用いるため、アレルギーや拒絶反応は起こりにくいと考えられます。 ただし、採血や注射を伴う治療であるため、注射に伴う痛み、腫れ、内出血、治療後の一時的な痛みの増強、注射部位の感染、採血に伴うめまいや気分不良などが起こる可能性があります。多くは一時的な症状ですが、強い症状が長引く場合、発熱などの症状がみられる場合には、早めにご相談ください。
再生医療の安全性について
日本では、PRP療法を含む再生医療等は「再生医療等の安全性の確保等に関する法律(再生医療等安全性確保法)」に基づいて行われています。 医療機関がPRP療法を提供するためには、再生医療等提供計画を作成し、認定再生医療等委員会による審査を受けたうえで、厚生労働省へ提出し、受理される必要があります。
当院では、再生医療等提供計画が厚生労働省に受理されており、国の制度に則ってPRP療法を行っています。採血からPRPの作製、患部への注射、その後の管理まで、再生医療等提供計画に基づいた手順と安全管理のもとで治療を行っています。
【再生医療等提供計画について】
当院では、厚生労働省へ届出を行った再生医療等提供計画に基づき、PRP療法を行っています。
【第二種再生医療等提供計画】
自家多血小板血漿(PRP)を用いた関節内組織損傷に対する治療
再生医療等提供計画番号:PB3260080
【第三種再生医療等提供計画】
四肢の筋・腱・靱帯及びその付着部の傷害を対象とした自家多血小板血漿(PRP)注入療法
再生医療等提供計画番号:PC3260095
【特定細胞加工施設】
吉野整形外科 細胞加工室
施設番号:FC3260032
院長からのメッセージ
新しい治療が加わっても、当院の診療の基本的な考え方は変わりません。まずはこれまで通り、症状の原因をしっかり見極めたうえで、薬物療法や注射、リハビリテーションなどの保存療法を基本に治療を進めます。
PRP療法は「魔法の治療」ではありません。
保存療法を続けても十分な改善が得られない一方で、まだ手術に踏み切る段階ではない方や、できるだけ手術を避けたい方に対して、保存療法と手術療法のあいだに位置する「第3の選択肢」として、新たにご提案できる治療の選択肢が増えた。
私たちは、そのように位置付けています。「ヒアルロン酸注射の効果を感じにくくなってきた」
「腱の痛みが長引いてなかなか治らない」
「手術はできれば避けたい」そのようなお悩みがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。
当院の再生医療専門外来では、PRP療法ありきではなく、症状や病状をきちんと確認したうえで、その方に合った治療方法を一緒に考えていきます。吉野整形外科 院長 吉野 匠
よくある質問(Q&A)
患者様からよくいただく質問を掲載しています。ぜひ参考にしてください。
PRP療法は予約制です。まずは通常の整形外科診療を受診いただき、診察や必要な検査を行ったうえで、PRP療法の適応を判断します。適応がある場合に、治療日を調整します。
初回はまず診察と必要な検査を行い、症状の原因や病状を確認したうえで、PRP療法が適した状態かどうかを判断します。適応があると判断した場合に、日程を調整して治療を行います。
保存療法を続けても十分な改善が得られない一方で、まだ手術に踏み切る段階ではない方や、できるだけ手術を避けたい方などが、PRP療法の対象となる場合があります。ただし、すべての方に適しているわけではありません。変形が高度に進行した関節などでは効果が得られにくく、他の治療が適していることがあります。一般的には、軽度から中等度の段階で検討しやすい治療です。
採血と患部への注射を行うため、注射に伴う痛みはあります。治療後に一時的に痛みや腫れが強まることがありますが、多くは数日程度で落ち着きます。
治療当日は、激しい運動や患部への強い負荷を避けていただきます。その後の日常生活については、治療した部位や症状に応じてご案内します。運動やスポーツの再開時期も、疾患や治療部位によって異なります。
また、PRP療法後は、治療への影響を考慮して、一定期間、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の使用を控えていただくことがあります。治療後に痛みがある場合には、必要に応じてアセトアミノフェンなどの鎮痛薬を使用します。
PRP療法は自由診療となり、健康保険は適用されません。PRP療法当日の診察、採血、PRPの作製および注射にかかる費用は、PRP療法の料金に含まれています。
なお、PRP療法当日に何らかの理由で新たにレントゲンや超音波(エコー)などの検査が必要となった場合には、その検査についても自由診療として別途ご負担いただく場合があります。通常は、治療前の診察時に必要な検査を済ませたうえでPRP療法を行います。
専門外来・担当医
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